エフピーエムNews 第105号 夏休みは「お金教育」のはじめどき 〜お小遣い・お祭りから始める家庭の金融教育〜
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7月に入り、お子様の夏休みが目前に迫ってきましたね。お祭り、花火、帰省、家族でのお出かけ——夏休みは子どもにとって、お金が「動く」機会が一気に増える季節です。
2022年4月から高校の家庭科で金融教育が必修化されましたが、実は子どものお金の感覚を育てる場所として一番効果的なのは、学校ではなく家庭だといわれています。今月号では、夏休みを「お金教育」のはじめどきとして活用するヒントをお届けします。
■ 日本の子どもは「お金の話」を学ぶ機会が少ない
「お金の話は卑しい」「子どもがお金の心配なんかしなくていい」——昭和の時代から続くこの価値観が、いまも日本の家庭にしみついています。その結果、多くの子どもはお金の使い方・貯め方・増やし方を体系的に学ぶことなく大人になっていくのが現状です。
2022年から高校の家庭科で金融教育が必修化されたとはいえ、授業時間はわずか。日々の暮らしの中での「体験」と「会話」がなければ、知識は身につきません。夏休みは、その「体験」と「会話」を増やせる絶好の期間です。
■ 年齢別「お小遣い」のリアル
「うちの子のお小遣い、これくらいでいいのかな?」——よく聞かれる悩みです。金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査」によると、月1回お小遣いをもらっている子どもの平均額は次のとおりです。
| 学年 | 月額平均 | もらっている割合 |
|---|---|---|
| 小学校低学年 | 1,004円 | 72.9% |
| 小学校中学年 | 864円 | 73.0% |
| 小学校高学年 | 1,085円 | 73.2% |
| 中学生 | 2,536円 | 83.2% |
| 高校生 | 5,114円 | 80.9% |
金額より大切なのは「渡し方」です。定額制(毎月決まった額)は計画性を育てやすく、報酬制(お手伝いの対価)は「働いて稼ぐ」感覚を養えます。都度払い(必要なときに渡す)は管理が楽な反面、子どもがお金の管理を経験できません。定額制を基本に、特別なときだけ報酬制を組み合わせるのがおすすめです。
■ 夏のお祭り・縁日は「実践」の絶好の場
【鈴木家のケース】燕市在住・小学4年生の息子をもつ4人家族
毎年、地元の「燕市夏まつり」(分水まつり・吉田まつり・燕大花火大会など)に家族で出かけるのが楽しみ。これまでは親が屋台で買うものを決めていた。
去年から、鈴木家では息子に1,500円を渡して、屋台で何を買うか自分で決めさせるようにしました。
最初の年、息子は最初の屋台で射的とかき氷とたこ焼きをすぐに買って、すぐに予算オーバー。「もうお金ないの?」と泣きべそをかいた経験が、忘れられない学びになりました。
今年は事前に「まず全部の屋台を一周してから決める」「あといくら残っているか時々確認する」と自分でルールを決めて出かけました。失敗の経験こそが、お金の感覚を育てるのです。
■ 家庭でできる「お金教育」5つのアプローチ
明日から始められる、家庭での金融教育のヒントです。難しく考える必要はありません。
- ✅ 日常の買い物に同行させて値段を見せる(同じ商品でも店によって違うことに気づかせる)
- ✅ お小遣い帳をつけさせる(紙でもアプリでもOK、「見える化」が大事)
- ✅ 子ども名義の銀行口座を一緒に開く(多くの銀行で未成年でも開設可能)
- ✅ 「貯める→使う→振り返る」のサイクルを一巡経験させる
- ✅ 親自身のお金の話を時々シェアする(家計の話を完全に秘密にしない)
⚠ 「失敗させない」ことが最大の失敗
親が口を出しすぎると、子どもは自分で考える経験ができません。「無駄遣いだな」と思っても、最初は黙って見守る勇気が、将来の金銭感覚を育てます。
■ 2027年1月スタート 「こどもNISA」は子どもの投資の入口に
2023年末で新規申込が終了したジュニアNISAに代わる、子ども向けの新しい少額投資非課税制度が「こどもNISA」です。2025年12月の税制改正大綱で創設が決まり、2027年1月にスタート予定です。
注目していただきたいのは、こどもNISAが単なる「教育資金の準備手段」にとどまらないという点です。私たちは、こどもNISAこそ、お子様にとっての「投資の入口」になる絶好の機会だと考えています。
こどもNISAの基本(ジュニアNISAとの比較)
| 項目 | こどもNISA(2027年〜) | ジュニアNISA(旧制度) |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 0〜17歳 | 0〜19歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 | 80万円 |
| 非課税限度(生涯) | 600万円 | 累計400万円 |
| 非課税保有期間 | 無期限 | 5年 |
| 投資対象 | つみたて投資枠と同じ投資信託 | 株式・投資信託など |
| 引き出し | 12歳以降は払出可能 | 18歳まで原則不可 |
| 18歳到達時 | 通常NISAに自動移行 | 一般NISA等へ移行 |
なぜ「投資の入口」になるのか
こどもNISAは、お子様が「投資という仕組みを体験しながら学べる」制度として優れています。
たとえば、毎月の積立額を親子で決め、選んだ投資信託の値動きを一緒に確認する。値上がり・値下がりを見守りながら「世界経済ってこう動くんだね」と話す。これは、教科書を読むだけでは得られない生きた金融教育です。
さらに大切なポイントは、こどもNISAで積み立てた資産が18歳到達時に通常NISAのつみたて投資枠へ自動移行すること。お子様が成人を迎えるときには、すでに「投資の経験者」として大人のNISAをスタートできます。社会人になってから初めて投資を始める同世代と比べて、知識・経験の差は計り知れません。
こどもNISAを始める前に知っておきたいこと
・投資信託のため元本保証ではありません(値下がりリスクあり)
・口座の名義は子どもですが、年間110万円を超える拠出は贈与税の論点が出る可能性があります
・口座開設の具体的な手続きは、2026年中に各金融機関から順次案内される見込みです
■ この夏、家族で「お金の話」をしてみませんか
「子どもにお金の話をするのは、ちょっと恥ずかしい」——そんなふうに感じている方こそ、夏休みは絶好のきっかけです。お祭りの予算決め、夏休みの自由研究で「お金しらべ」、お買い物のお手伝い、そして来年スタートのこどもNISAの準備——どれも、家族でお金について話す自然な入口になります。
エフピーエムでは、お子様の金融教育・口座開設・こどもNISAの準備から、教育資金の積立計画まで、まとめてご相談を承っています。もちろん相談料は無料です。「何から始めればいいかわからない」という方こそ、お気軽にお声がけください。
こんなご相談、よくお受けしています
・「2027年スタートのこどもNISA、いつから口座開設できる?」
・「子ども名義の証券口座、どこで・どう作ればいい?」
・「親子で投資の話、何から始めればいい?」
・「投資信託の選び方が分からない。まず何を選ぶ?」
・「教育資金の準備、こどもNISAだけで足りる?」
・「祖父母から教育資金の援助を受けたい。税金は?」
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暑い夏が続きますが、お子様との時間を大切に、楽しい夏休みをお過ごしください。お金の話を「重い話題」にせず、家族の会話の一つとして自然に取り入れていただければ幸いです。
今月もお読みいただきありがとうございました。